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2026年4月9日

小規模多機能型居宅介護とは|通い・泊まり・訪問の3サービスを1施設で利用

小規模多機能型居宅介護の仕組みと特徴

小規模多機能型居宅介護(小多機)は、「通い(デイサービス)」「泊まり(ショートステイ)」「訪問(ホームヘルプ)」の3つのサービスを1つの事業所が提供する地域密着型サービスです。登録定員29名以下の小規模な施設で、顔なじみのスタッフから一貫したケアを受けられます。

最大の特徴は柔軟性です。「今日は調子が良いからデイに通おう」「家族が急な出張で泊まりに切り替えたい」「今日は体調が悪いので自宅に来てほしい」といった状況に応じて、同じ事業所がその日の状態と希望に合わせてサービスを提供します。

利用できる人の条件

要介護1〜5の方が対象です。要支援1〜2の方は「介護予防小規模多機能型居宅介護」として利用可能です。事業所と同じ市区町村に住民票があることが条件です(地域密着型サービスのため)。

小多機に登録すると、担当のケアマネジャーは小多機の事業所に所属するケアマネに変更になります。これは通い・泊まり・訪問をトータルでマネジメントするために必要な仕組みです。

利用定員の目安

登録定員は29名以下で、1日の利用定員の目安は、通いが登録定員の2分の1〜15人、泊まりが通いの3分の1〜9人、訪問は制限なしです。つまり、29人が登録していても1日に施設にいるのは十数人程度で、少人数の落ち着いた環境です。

小規模多機能型居宅介護の費用の仕組み

小多機の費用は月額定額制です。利用回数に関わらず毎月の介護保険自己負担額は一定です。これが他の介護サービス(利用回数に応じた従量制)との大きな違いです。

要介護度別の月額利用料

1割負担の場合、要介護1で月額約10,400円、要介護2で約15,300円、要介護3で約22,300円、要介護4で約24,600円、要介護5で約27,100円です。何回通っても、何泊しても、何回訪問を受けても、この定額で利用できます。

これに食費(1食約500〜800円)、泊まりの宿泊費(1泊約1,500〜3,000円)、日常生活費が実費で加わります。月額合計は要介護3で2〜4万円程度が目安です。

利用回数が多いほどお得になる仕組み

通常のデイサービスを週4回利用すると月額約16,000円(1割負担、要介護3の場合)かかりますが、小多機なら週5回通っても月額約22,300円のまま。さらに泊まりや訪問も含まれているため、サービスを多く利用する方ほど割安になります。

小多機が特に向いている方の特徴

すべての方に小多機が最適とは限りませんが、以下のような状況の方には特におすすめです。

認知症の方や状態が変動しやすい方

認知症の方は環境変化に弱いため、デイサービス・ショートステイ・ヘルパーがすべて違う事業所だと混乱しやすくなります。小多機なら同じスタッフが対応するため、「知っている人がいる安心感」が得られます。

体調や認知症の症状が日によって変動する方にも適しています。「今日は落ち着いているからデイに行こう」「今日は不穏だから自宅に訪問してもらおう」と、その日の状態に応じたサービスが受けられます。

家族の介護力に波がある場合

仕事と介護を両立している家族にとって、急な残業や出張に対応できる柔軟性は大きな安心材料です。「今日は残業で遅くなるから泊まりに切り替えてほしい」という急な変更にも、1本の電話で対応してもらえます。

小多機を選ぶ際の注意点

利用できなくなるサービスがある

小多機に登録すると、他の事業所のデイサービス、訪問介護、ショートステイは原則利用できなくなります。訪問看護、訪問リハビリ、福祉用具レンタルは併用可能です。既に利用中のデイサービスのプログラムや人間関係を重視する方は、切り替えを慎重に検討しましょう。

小多機と他のサービスの費用比較

要介護3の方がデイサービス週4回+訪問介護週3回+ショートステイ月3日を個別に利用した場合の1割負担額は、デイサービス約14,000円+訪問介護約8,000円+ショートステイ約3,000円=月額約25,000円です。小多機の場合は月額約22,300円の定額制で、これらすべてが含まれます。

さらに小多機では利用回数の上限が柔軟なため、急な泊まりの追加にも定額内で対応できます。個別サービスの場合は追加のたびに費用が上がるため、利用頻度が多い方ほど小多機の経済的メリットが大きくなります。

小多機の事業所を見つける方法

小多機は地域密着型サービスのため、お住まいの市区町村内の事業所に限られます。市区町村の介護保険課、地域包括支援センター、介護サービス情報公表システムで検索できます。全国に約5,800事業所あり、年々増加していますが、まだ空白地域もあります。お住まいの近くに小多機がない場合は、ケアマネジャーに代替サービスの組み合わせを相談しましょう。

小多機への切り替えを検討する際は、現在利用しているデイサービスや訪問介護の事業所に事前に伝えましょう。小多機に登録すると他事業所のサービスが利用できなくなるため、人間関係が途切れることへの本人の不安にも配慮が必要です。まずは小多機の見学・体験利用をしてから最終判断すると安心です。

小多機のデメリットの一つは、泊まりの部屋数が限られていることです。1事業所あたり泊まりの定員は最大9名で、利用希望が集中すると希望日に泊まれないことがあります。年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期は、早めにケアマネジャーに利用希望を伝えて枠を確保しましょう。

小規模多機能型居宅介護に関するよくある質問

Q. 毎日通うことはできますか?

制度上は可能ですが、1日の通い定員に上限があるため、利用者数が多い日は調整が入ることがあります。実際には週3〜5回の通いが一般的で、残りの日は訪問サービスで補うパターンが多いです。

Q. 泊まりは何日連続で利用できますか?

連泊の日数に制度上の上限はありませんが、在宅生活の支援が目的のため、長期連泊は原則想定されていません。家族の入院などやむを得ない事情がある場合は相談に応じてもらえますが、継続的な入居が必要なら施設入居を検討すべきです。

Q. 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)との違いは何ですか?

看多機は小多機に訪問看護機能を加えた上位版のサービスです。医療的ケア(たんの吸引、経管栄養、点滴など)が必要な方は看多機が適しています。看護師が常駐し、医療と介護を一体的に提供します。費用は小多機より月額3,000〜5,000円程度高くなります。

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